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前半
(読み)
くまハ多ん本゛奈可尓
くまはたんぼ なかに
てひといきつ可んとや春
てひといきつかんとやす
ミゐ多れ者゛とら蔵 き多
みいたれば とらぞうきた
りて可ど王可し\/ と大ご ゑ
りてかどわかしかどわかしとおおごえ
多て連バもとこゝろや春くし多る
たてればもとこころやすくしたる
(大意)
クマは田んぼの中で
ひと息つこうと休んで
いたところ、トラ蔵が追いついて
「かどわかしかどわかし」と大声で
叫びました。そうすると以前から
親しくしていた
(補足)
変体仮名「可」(か)がたくさんでてきます。「う」のようにみえたり「っ」のようにみえたりいろいろです。
「や」は現在では3画です。この当時は「つ」の最後をそのまま右回りに上がり「つ」を横切ってそのまま丸く流れます。
クマはおコマを右脇にかかえ、左脚でおもいっきりトラ蔵を蹴飛ばしています。クマは半笑い、おコマはうちひしがれ、トラ蔵は無念の表情。三者をよく描き分けています。おコマのこのときの顔って、実際の猫も首根っこを持って吊り下げるとこんな顔になりますね。
3人の手足はちゃんとにゃんこのものになっています。
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