2021年1月5日火曜日

豆本 禰この道行 その12

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前半

(読み)

◯多りとら蔵 大 い尓よろこびあ

  たりとらぞうおおいによろこびあ


つく連いを奈し王可げのい多り尓て

つくれいをなしわかげのいたりにて


おこ満をつ連て可けおち奈し多る

おこまをつれてかけおちなしたる


をさ多゛めしうち尓てハうらんでゐ

をさだ めしうちにてはうらんでい


ら連る多゛ろうとざんげ者゛奈し

れれるだ ろうとざんげば なし


(大意)

(助けました。)トラ蔵は大いに喜んで

あつく礼をしました。若気の至りで

おコマを連れて駆け落ちしたことを

さだめし、家の方では恨んでい

られるだろうと懺悔ばなしに


(補足)

「ざんげ者゛奈し」、ちょっとよくわからないところです。次に「尓可うく王い奈し」と続くのですが、ここもどうも読みが不安です。

 トラ蔵おコマには笑顔が戻り、クマはりょうにかみたおされてあたふたあたふた。クマとりょうの柄が似ています。

 画像を拡大するとわかるのですが、絵の濃淡は銅版に描くペンの太さと線の本数(密度)で描いているのがわかります。親方はこういった根を詰める作業は弟子にまわしたのでしょうか。おコマの着物の柄もにぎやかです。

 

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