P79 東京国立博物館蔵
(読み)
氣能毒 ニぞんじ白 砂糖 三 俵 宛 奇(キ)心 い多
きのどくにぞんじしろざとうさんぴょうずつ き しんいた
春べし然 し住 僧 能身持 不宜 ハ無用 尓
すべししかしじゅうそうのみもちよろしからざればむように
い多春べしと通 詞ヨリ住 寺尓申 聞ケル僧
いたすべしとつうじよりじゅうじにもうしきけるそう
頭 を低(タレ)耻(ハチ)入 个り惣 て此 長 崎 能寺 ゝ ハ
かしらを たれ はじ いりけりすべてこのながさきのてらでらは
とかく妾 を招(カゝ)へ肉 喰 など恒 と春故 ニヤ
とかくめかけを かか えにくしょくなどつねとすゆえにや
かく云 しなり唐 人 能墓(ハカ)アル故 一 年 尓何ン
かくいいしなりとうじんの はか あるゆえいちねんになん
貫 目と定 メ砂糖 を寄心 春る事 なり
かんめとさだめさとうをきしんすることなり
唐 人 塚 能前 ニて衣類 金 銀 を描(カキ)多るを
とうじんづかのまえにているいきんぎんを かき たるを
板 行 ニ押(ヲシ)多る紙 を燃(モス)盃 をチユポイと云フ
はんこうに おし たるかみを もす さかずきをちゅぽいという
目か年など見ル事 をハカン\/と云フ
めがねなどみつことをばかんかんという
(大意)
略
(補足)
「奇(キ)心」、寄進。
「住寺」、住持。
「招(カゝ)へ」、抱え。
「寄心」、寄進。
江漢さんは坊様が大嫌い。当時長崎には生臭坊主がゴロゴロしていたのでありましょう。
これで第四冊がおわります。次回から「江漢西遊日記五」となります。