P91 東京国立博物館蔵
(読み)
頂 とあり池 尓色 \/能名 石 あり天 井 古法
ちょうとありいけにいろいろのめいせきありてんじょうこほう
眼 の画と云 画ハ見へ春゛柱 の隅ミを見る尓金
げんのえというえはみえず はしらのすみをみるにきん
箔 少 シ残 り多る有 夫 よりお室 尓参 ル二王 門
ぱくすこしのこりたるありそれよりおむろにまいるにおうもん
を入 て堂 の前 桜 さか里京 ハ春 の一 季ハ誠 ニ
をはいりてどうのまえさくらさかりきょうははるのいっきはまことに
都 乃春 ニて風 乃吹 ぬ所 ニて毎 日 能 天(テン)キ
みやこのはるにてかぜのふかぬところにてまいにちよき てん き
ニて貴賤 皆 花 を見て楽 しむ亦 御所 の
にてきせんみなはなをみてたのしむまたごしょの
お坐しき拝 見 春る襖 金 泥 引 極 彩 色 ニ
おざしきはいけんするふすまきんでいびきごくさいしきに
花 と鳥 を模様 尓散ラし多るあり亦 人 物 或
はなととりをもようにちらしたるありまたじんぶつあるいは
孔雀 御坐間とも云 処 揚ケ多ゝみ屏 風ニて
くじゃくござまともいうところあげたたみびょうぶにて
かこひ其 後 ロ草 花 置 上(アケ)泥 引 砂 子
かこいそのうしろくさばなおき あげ でいびきすなご
(大意)
略
(補足)
「古法眼」、『こほうげん ―ほふげん【古法眼】
父子ともに法眼の位を授けられている時,その父の方をいう称。特に,狩野元信をいう』、江漢は狩野元信のことをかならずこの言葉を使っています。
「泥引」、『でいびき【泥引き】刷毛(はけ)などで金泥・銀泥を引くこと』。
「砂子」、『すなご【砂子・沙子】① すな。まさご。
② 金銀の箔(はく)を粉末にしたもの。蒔絵(まきえ)・色紙・襖(ふすま)紙などに吹きつけて装飾とする。「―ノ屛風」〈日葡辞書〉』。
金閣寺の内部を細かく観察しています。やはり絵師なのでしょうけど、抑えようもなく好奇心がまさるのでしょう。









