P88 東京国立博物館蔵
(読み)
治臺 へ行ク先 日 皆 梅 の花 なりし尓今 ハ皆
じだいへゆくせんじつみなうめのはななりしにいまはみな
桃 の花 となり茶店 あり蜆 の吸 物 でんかく
もものはなとなりさてんありしじみのすいものでんがく
酒 を賣ル見渡 春処 漸 く五六 十 人 皆 京
さけをうるみわたすところようやくごろくじゅうにんみなきょう
邊の人 なり中 に妓 子など連レ来ル者 ハ他国 のい
べのひとなりなかにげいこなどつれくるものはたこくのい
なか者 ニて顔 色 毛風 俗 も違 ヒて見尓くくぞ
なかものにてかおいろもふうぞくもちがいてみにくくぞ
ある晩 景 京 へ帰 ル路 六右衛門 尓逢フ嶋 原
あるばんけいきょうへかえるみちろくえもんにあうしまばら
より文(フミ)参 多るを彼 地の風 ニて初 會 ニて毛
より ふみ まいりたるをかのちのふうにてしょかいにても
なじミ能如 し
なじみのごとし
十 八 日 天 氣中 井老 人 の像 出来ル宵(ヨイ)六
じゅうはちにちてんきなかいろうじんのぞうできる よい ろっ
角 堂 観 音 ハ札 所 ニて爰 ハ京 の中 央 なり
かくどうかんのんはふだしょにてここはきょうのちゅうおうなり
(大意)
略
(補足)
「初會ニて毛なじミ能如し」、すでに何度か説明してきましたが、今回はAIの概要です。
『「花魁 初会(しょかい)」とは、江戸時代の吉原遊廓で初めての客が**花魁(高級遊女)**と対面し、儀礼的な顔合わせや酒宴を行う最初の段階を指します。
初会の流れと特徴
顔合わせ: 客は妓楼(遊女屋)の「張見世」で花魁を選び、手配してもらいます。
引付座敷: 初めての客は「引付座敷」に通され、花魁と対面します。
儀礼: 盃を酌み交わす儀式が行われ、教養や身分が試されました。
「三回目で肌を許す」説: 初会で花魁は口を利かず、2回目(裏)で打ち解け、3回目(馴染み)で初めて肌を許すという説は有名ですが、これは伝説であり、現実には初会から関係を持つことも多かったとされます。
「裏」と「馴染み」: 2度目の来店は「裏を返す(裏)」、3度目は「馴染み」と呼ばれ、馴染みになるとより親密な関係になることが期待されました』。
「十八日」、寛政1年3月18日 1789年4月13日。
「六角堂」、赤印のところ。
梅が終わり、桃の花となり、次は桜です。もう西洋暦では4月もなかば。













