2020年9月30日水曜日

豆本 むまくらべ その13

 

P.9

(読み)

たく

たく


さん

さん


ある

ある


とかや

とかや


くハ

くは


ま多ハ

または


きう

きゅう


ようの

ようの


おり

おり


者せる

はせる


む満

むま


奈れども

なれども


い満のよ尓ハ

いまのよには


この馬 ハ

このうまは


奈し

なし


(大意)

(P8上段のつづき)

おおくあるという。

(P8下段のつづき)

くは、または急用の折

駆けつける馬のことであるが

今の世にこの馬はいない。


(補足)

P8の上段でもそうでしたが、平仮名「た」が使われています。そしてこの頁では平仮名「か」も。

「志ゆつくハ」、一晩考えましたが、うーん、わかりませんでした。宿題です。

「きうようのおり」、「う」がわかりずらい。

「む満」、「い満」、変体仮名「満」が「◯」+「☓」の記号のように見えます。


P8P9見開き

腰にさし後ろに流れているのは提灯でしょうか。その提灯のところから後ろに伸びているのは左手に持つムチでしょう。

野馬ののんびり優雅なたたずまいと対象的に早馬は武士も馬も死に物狂いの趣。

江戸時代、情報を早く伝える方法はいりいろあったようです。ここの早馬や他には早駕籠、早飛脚。

しかし、大阪の米取引相場では伝書鳩が早かったとか。また狼煙(のろし)という方法もよくつかわれていたとか。伝書鳩は今でも情報伝達の現役だそうです。



2020年9月29日火曜日

豆本 むまくらべ その12

 

P.8下段

(読み)

早 打 馬

はやうちうま


者やうち

はやうち


むまハ

むまは


きう

きゅう


多゛い

だ い


ミやうの

みょうの


つ可い者゛ん

つかいば ん


尓て

にて


志ゆつ(くハ)

しゅつ


(大意)

早打馬

早打ち馬は旧大名の使い番(伝令)である。

志ゆつ(くハ)


(補足)

「さう多゛いミやうの」、総大名と読めますが、そんな大名はありませんので、間違いです。

「きう」でしたら「旧」大名でしょう。これで意味は通じそうです。

「志ゆつ(くハ)」、うーん、ここもわからない。


馬の蹄の上、アキレス腱のところにたてがみのような毛が描かれています。野馬の方にもよく見るとありました。調べてみたら「距毛(きょもう)」とありました。

また馬の尾の付け根に飾り紐のようなものがまわしてあります。鞍を後ろからとめている紐なのか単に飾りなのか、何でしょう?



2020年9月28日月曜日

豆本 むまくらべ その11

 

P.8上段中段

(読み)

野馬

のま


のむまハ諸 こく尓

のむまはしょこくに


おゝしと

おおしと


いへども

いへども


奈の▲

なの


▲た可

 たか


いのハ

うのは


下 ふさ

しもふさ


こ可゛ねに

こが ねに


(大意)

野馬

野馬は諸国に多いといわれているが

有名なのは下総(しもうさ)の小金(こがね)に


(補足)

「下総の小金」で調べてみました。

江戸幕府直轄の牧(牧場)として野馬奉行が管理し、房総は平安時代から江戸時代にかけて軍馬の有力な供給地であったとあります。年をとっても知らないことはたくさんありますね。

 木の幹や枝ぶり葉や花の描き方に一定の技法があるようで、P7の樹木と同じような配置になってます。




2020年9月27日日曜日

豆本 むまくらべ その10

 

P.7下段

(読み)

俗 尓うさ起゛

ぞくにうさぎ


むまと

むまと


いへど

いえど


あつと

あっと


者ねる

はんる


わけでハ

わかでは


あらずと

あらずと


可や

かや


(大意)

俗にうさぎ馬というが

あっと跳ねるわけでは

ないそうだ


(補足)

 驢馬を俗にうさぎ馬ということですが知りませんでした。

背景の赤い花(葉?)の木の幹に樹皮のひだを書き入れてそれらしくしています。

ここでも、鼻先と蹄は薄青色です。



2020年9月26日土曜日

豆本 むまくらべ その9

 

P.7上段

(読み)

驢馬

ろば


ろ者゛ハ

ろば は


い多つて

いたって


ミゝの

みみの


奈可゛く

なが く


きも

きも


奈可゛く

なが く


志づ可奈る

しずかなる


むま奈り

むまなり


(大意)

驢馬

ろばは大変に耳の長く

気も長いおとなしい馬である


(補足)

「驢」の画数が多いので念の為、馬+虍+田+皿 です。「虎」はとらがしらorとらかんむり。

「ミゝの」、ここだけみて読めと言われても難しい、前後から判断します。

ロバの耳が誇張されて長いですが、実際はそれほどでもありません。

乗馬している人は羽織袴姿ですが、頭がすでに断髪したのか、つばなし帽子でもかぶっているみたい。



2020年9月25日金曜日

豆本 むまくらべ その8

 

P.6

(読み)

曲  馬

きょくば


き与く

きょく


者゛尓-

ば に


-つ可ふハ

 つかうは


馬 のとし

うまのとし


より奈り▲

よりなり


▲きぬけ可゛している

 きぬけが している


ゆへ

ゆえ


馬上  で

ばじょうで


いろゝ

いろいろ


げいを

げいを


奈す

なす


とや

とや


(大意)

曲馬

曲馬には年寄りの馬をつかう。

もう荒々しさはなくなって(よく従うようになって)いるので

いろいろ芸をすることができるという。


(補足)

1行目の「よ」は変体仮名「与」に見えますが、上段終わりから2行目の「よ」は平仮名でしょう。

「きぬけ可゛している」、「気抜け」だとおもいますが、そのままだと気の張りをなくしてボォーとしている状態でしょうが、ここでは乗馬する人の操るままになっていることでしょう。


 馬の頭部を極端に小さく描いてはいますが表情は厳しく引き締まっています。体中に血管が膨れ上がって気合が入っているのがよくわかります。

鐙(あぶみ)から足をはずし、乗馬して芸を次々に見せる曲馬師の姿が勇ましい。手綱も離し、両手に持っている大きな赤い花はなんでしょうか。両手両足を浮かせてまさに曲馬であります。


2020年9月24日木曜日

豆本 むまくらべ その7


P.5

(読み)

多満けむり

たまけむり


をぐゝ里

をぐくり


ぞく

ぞく


くんを

くんを


おい志り

おいしり


ぞけしも

ぞけしも


強 物 可゛

つわものが


馬馬尓

ばばに


ま多可゛り▲

またが り


▲ぞくを

 ぞくを


けちらし

けちらし


者ねとバ

はねとば


せしといふ

せしという


(大意)

弾(たま)煙(けむり)をくぐり

賊軍を追いしりぞけ

強者たちが馬々にまたがり


賊(軍)を蹴散らし

跳ね飛ばしたという


(補足)

「馬馬尓」(ばばに)、同じ「馬」のくずし字ですが形が同じではありません。


P4P5見開き

見開きにしてやっと戦場の様子が見えました。

黒馬にまたがっているのが賊軍で、手前の西洋服を着た陸軍士官や兵隊さんに追われているところです。賊軍(武者姿)は名前の通りお上(政府)に逆らう悪者としてまた新旧の対比もわかりやすく描かれています。